ファットバイクは危ないって本当?後悔しないための全知識と選び方

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ファットバイクは危ないって本当?後悔しないための全知識と選び方

街で見かける、あの極太タイヤの自転車「ファットバイク」。そのワイルドで個性的なルックスに、乗ってみたいと感じる方も多いのではないでしょうか。しかし同時に、「あんなにゴツい自転車は危ないのでは…?」という不安や、疑問が浮かぶのも事実です。

この記事では、そうしたあなたの不安を解消するために、ファットバイクが危ないと言われる原因とは何か、そしてそもそもファットバイクは歩道を走れるのか、といった法律面の疑問にも詳しくお答えします。

さらに、ファットバイクのメリットデメリットを解説し、巷で聞かれる「ダサい・頭悪そう」という声や評判の、真相にも迫ります。

結局ファットバイクは街乗りに向いてるのか、進まない時のコツとポイント、気になるタイヤ寿命はどのくらいかといった実用的な情報から、人気ファットバイク、さらには電動アシストファットバイクを買うならおすすめのモデルまでご紹介。

購入後に失敗や後悔をしないための知識を、参考にしてください。

【記事のポイント】
1.ファットバイクに潜む危険性と、安全な乗り方がわかる
2.守るべき法律上のルールや、注意点を正確に理解できる
3.数あるモデルの中から自分に合った一台を、選ぶヒントが見つかる
4.購入後の維持管理や、よくある悩みの解決策がわかる

目次

なぜファットバイクは危ないと言われるのか?

なぜファットバイクは危ないと言われるのか?
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  • ファットバイクが危ないと言われる原因とは?
  • そもそもファットバイクは歩道を走れる?
  • ファットバイクのメリットデメリットを解説
  • ファットバイクはダサい・頭悪そうって本当?
  • ファットバイクは街乗りに向いてる?

ファットバイクが危ないと言われる原因とは?

ファットバイクが危ないと言われる原因とは?
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ファットバイクそのものが本質的に危険な乗り物というわけではありません。危ないと言われる背景には、主に一部の安価な製品に見られる構造上の問題や、法律を無視した電動モデルの存在が大きく影響しています。

言ってしまえば、確立されたジャンルであるファットバイクを「真似た製品」に、危険性が潜んでいる場合が多いのです。

強度・制動力の不足

安価に製造されたファットバイク風の自転車には、車体の重さや太いタイヤに見合った強度が確保されていないケースが見受けられます。例えば、車重を支えるスポークが一般的な自転車と同じ細さであったり、リムの強度が不足していたりすることがあります。

自転車は、乗員の体重がハブからスポーク、リム、タイヤへと伝わる構造なので、スポークは非常に重要な部品です。

また、極太のリムをVブレーキで制動する仕様のモデルも存在しますが、これは車体の重さを考えると制動力が不十分になる可能性があります。安全に止まる性能が低い自転車は、言うまでもなく危険です。本格的なファットバイクでは、より制動力の高いディスクブレーキが採用されるのが一般的です。

違法な電動モデルの流通

近年、特に問題視されているのが、日本の法律に適合しない電動ファットバイクの存在です。ペダルを漕がなくても進む「アクセル付き」のモデルが、電動アシスト自転車と称して販売されていることがあります。

アクセルが付いている時点で、その車両は日本の道路交通法上「バイク(原動機付自転車)」扱いです。ナンバープレートの取得や自賠責保険への加入、ヘルメットの着用などが義務付けられますが、それを知らずに乗っていると無免許運転などの違反に問われる可能性があります

これらの違法モデルは、メーカー自身が日本の法律を理解せずに販売しているケースが多く、購入者が知らずに交通違反者になってしまうという深刻な問題を引き起こしています。

そもそもファットバイクは歩道を走れる?

そもそもファットバイクは歩道を走れる?
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結論から言うと、ほとんどのファットバイクは歩道を走行できません。

これは、日本の道路交通法で定められている「普通自転車」の規格が関係しています。歩道を通行できるのは、この普通自転車に分類される車両のみです。

普通自転車の主な規格の一つに、車体の大きさがあり、具体的には長さ190cm幅60cmを超えないこととされています。多くのファットバイクは、その特徴である幅広のハンドルのため、幅60cmという基準を超えてしまいます。

ハンドル幅が60cmを超えた自転車は普通自転車とは見なされず、軽車両として扱われます。そのため、「自転車及び歩行者専用」の標識がある歩道であっても、走行することは禁止されています。

もちろん、緊急時などを除き、原則として自転車が歩道を走ることはできませんが、普通自転車でない場合はその例外すら適用されないのです。

この規定は全国共通であり、知らずに走行していると通行区分違反に問われる可能性があります。また、まともな自転車販売店では、普通自転車の規格を超えた車両の防犯登録を断るケースもあります。

購入を検討する際は、車体のサイズ、特にハンドル幅を事前に確認することが大切です。

ファットバイクのメリットデメリットを解説

ファットバイクのメリットデメリットを解説
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その個性的な見た目に惹かれるファットバイクですが、購入を考えるならメリットだけでなくデメリットもしっかりと把握しておくことが、後悔しないための鍵となります。

ファットバイクの主なメリット

ファットバイク最大のメリットは、何と言ってもその圧倒的な走破性です。極太タイヤが生み出す浮遊感とグリップ力により、通常の自転車では走行が困難な路面でも安定して進むことができます。

1.悪路での安定性

「砂浜・雪道・砂利道・未舗装路」など、タイヤが埋まりがちなコンディションでも、高い走破性を発揮します。

2.乗り心地

タイヤの空気圧を低めに設定することで、タイヤ自体がサスペンションのような役割を果たし、路面からの細かな衝撃を吸収して快適な乗り心地を提供します。

3.唯一無二の存在感

他のどんな自転車にもない、ワイルドで迫力のあるデザインは所有欲を満たし、乗ること自体の楽しみを与えてくれます。

覚悟すべきデメリット

一方で、その特殊な構造ゆえに多くのデメリットも存在します。むしろ、日常生活で使う上ではデメリットの方が多く感じられるかもしれません。

デメリット項目具体的な内容
車体の重さ頑丈なフレームと重いホイールで15~20kg。坂道や持ち運びに体力が必要。
走行抵抗の大きさタイヤの接地面積が広く走行抵抗大。舗装路の高速走行には不向き。
パーツのコストと入手性専用パーツは高価で流通が少ない。近所で調達できない可能性も。
取り回しの悪さ幅広ハンドルと大きな車体で、街中や狭い場所で扱いにくい。
風の影響横風を受けやすく、強風時にハンドルが取られたり転倒しやすい。
駐輪場の問題タイヤが太く一般的なラックに入らない。駐輪場所に困ることが多い。

これらのデメリットを理解し、それでも乗りたいと思える魅力があるかどうかが、ファットバイクを選ぶ上での重要な判断基準となります。

ファットバイクはダサい・頭悪そうって本当?

ファットバイクはダサい・頭悪そうって本当?
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「ファットバイクはダサい…」「乗っている人が頭悪そうに見える…」といった、辛辣な意見をインターネットなどで、目にすることがあります。このような評価が生まれる背景には、その極端に目立つ外観が大きく関係していると考えられます。

デザインの評価は完全に個人の主観によるものであり、正解はありません。ワイルドで力強いルックスをカッコいいと感じる人がいる一方で、その過剰とも言えるデザインを悪趣味や目立ちたがりと、否定的に捉える人もいるのは自然なことです。

特に、都心部の一部、例えば新宿や六本木などで、特定の層(ホストなど)が派手な装飾を施して乗っているイメージが定着し、「ヤンチャ」「アウトロー」といった印象と結びついている側面もあるようです。

また、実用性よりも見た目を優先した乗り物というイメージから、ファッションのためだけに選んでいると見なされ、それがダサいという評価につながることも考えられます。

しかし、本来ファットバイクは雪国やオフロードといった過酷な環境を走るために生まれた、機能性の高い自転車です。「サーリー(Surly)」「サルサ(Salsa)」といったブランドが作る本格的なモデルは、多くのサイクリストから尊敬を集めています。

結局のところ、ファットバイクがダサいかどうかは、見る人の価値観と、乗る人がどのようなスタイルで乗りこなすか次第です

他人の評価を気にするのではなく、自分がそのデザインに心から惹かれるかどうかで判断するのが良いでしょう。

ファットバイクは街乗りに向いてる?

ファットバイクは街乗りに向いてる?
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ファットバイクを街乗りで使いたいと考える人は多いですが、その適性については「一長一短あり、万人にはおすすめしにくい」というのが正直なところです。

街乗りでのメリット

街中であっても、ファットバイクの特性が活きる場面はあります。

タイヤのエアボリュームがもたらすクッション性は、歩道の段差や石畳といった街中の細かな凹凸を乗り越える際に、非常に快適な乗り心地を提供します。サスペンションがなくても、路面からの衝撃を和らげてくれるのです。

また、その個性的なルックスは、単なる移動手段としてだけでなく、ファッションの一部として楽しむことができるでしょう。

街乗りでのデメリット

しかし、前述の通り、街乗りではデメリットの方が顕著に感じられる可能性が高いです。

1.ストップ&ゴーの繰り返し

15kg以上ある重い車体は、信号の多い市街地での発進・停止の繰り返しで体力を消耗させます。軽快さとは無縁です。

2.取り回しの不便さ

幅の広いハンドルは、歩行者や他の自転車が多い場所ですり抜ける際に気を使います。また、マンションの駐輪場や店舗の前に停める際にも、その大きさがネックになることがあります。

3.駐輪問題

前輪を固定するタイプの駐輪ラックはほぼ使用不可能なため、街中での駐輪場所探しに苦労する場面が考えられます。

これらの点を踏まえると、ファットバイクは「効率的な移動」を目的とした街乗りにはあまり向いていません。むしろ、移動そのものを楽しむ、ゆったりとしたサイクリングや、他の人とは違う個性を重視する人向けの乗り物と言えます

ご自身のライフスタイルや自転車に求めるものを考えた上で、街乗りに使うかどうかを判断することが大切です。

ファットバイクは危ない?購入前に知るべき事

ファットバイクは危ない?購入前に知るべき事
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  • ファットバイクが進まない時のコツとポイント
  • ファットバイクのタイヤ寿命はどのくらい?
  • おすすめの人気ファットバイクを紹介
  • 電動アシストファットバイクを買うならこれ!
  • ファットバイクに関するよくある質問

ファットバイクが進まない時のコツとポイント

ファットバイクが進まない時のコツとポイント
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ファットバイクに乗っていて「ペダルが重い」「思ったように進まない」と感じる時、その原因はいくつか考えられます。しかし、多くの場合、いくつかのポイントをチェックするだけで走行性能は改善されます。

タイヤの空気圧を確認する

最も一般的で、かつ影響が大きいのが「タイヤの空気圧」です。ファットバイクのタイヤは幅が広いため、少し空気が抜けただけでも路面との接地面積が極端に増え、走行抵抗が急激に大きくなります。

ロードバイクが高圧なのに対し、ファットバイクはママチャリと同程度の3.5気圧前後が基準となることが多いですが、製品によって適正空気圧は異なります。タイヤの側面に記載されている適正値を確認し、定期的に空気圧をチェックする習慣をつけましょう。空気圧が適正なだけでも、驚くほど走りが軽くなることがあります。

ギアを適切に選択する

ファットバイクは車体が重いため、発進時や坂道では軽いギアを、スピードに乗ってきたら重いギアへと、こまめに変速することが重要です。特に漕ぎ出しで重いギアのままだと、ペダルが重く感じるだけでなく、膝への負担も大きくなります。路面の状況や勾配に合わせて、常に「最適なギアを選ぶこと」を心がけてください。

ペダリングを意識する

重い車体と抵抗の大きいタイヤを効率よく進ませるには、力まかせに踏み込むのではなく、一定のペースで滑らかにペダルを回し続ける「ケイデンス」を意識することも有効です。これにより、無駄な体力消耗を抑え、より楽に長距離を走ることが可能になります。

もし、これらの点を確認しても進みが悪い場合は、ハブのベアリングやブレーキの引きずりなど、他の機械的なトラブルの可能性も考えられます

その際は、専門の自転車店に相談することをおすすめします。

ファットバイクのタイヤ寿命はどのくらい?

ファットバイクのタイヤ寿命はどのくらい?
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ファットバイクの象徴である極太タイヤですが、その寿命は使用状況や保管環境によって大きく変動します。一概に何年とは言えませんが、一般的な目安としては3年~5年程度と考えるのが良いでしょう。

寿命を左右する要因

タイヤの寿命は、走行距離だけで決まるわけではありません。

1.走行路面

砂利道などのオフロード走行よりも、硬いアスファルト舗装路での走行の方がタイヤの摩耗は早くなります。特にノブ(ブロック状の突起)付きのタイヤで舗装路を走ると、400km程度で摩耗が目に見えてくることもあります。

2.保管環境

自転車を屋外で保管している場合、タイヤは常に紫外線や雨風にさらされます。ゴムは紫外線によって劣化が進み、ひび割れなどを起こしやすくなるため、室内保管に比べて寿命は短くなる傾向にあります。

3.空気圧管理

適正な空気圧を保たずに走行を続けると、タイヤの特定の部分に負担が集中し、偏摩耗やサイドウォールの劣化を早める原因となります。

交換時期のサイン

走行距離に関わらず、以下のようなサインが見られたら交換の時期です。

  • タイヤの溝(ノブ)がほとんど無くなっている
  • タイヤの表面に細かなひび割れが多数見られる
  • タイヤの一部が変形したり、膨らんだりしている

タイヤは安全走行の要となる重要なパーツです。ケチらずに、劣化が見られたら早めに交換することを強く推奨します。

また、ファットバイクではタイヤだけでなく、ホイールのリムの内側に貼られているリムストリップ(リムテープ)の劣化にも注意が必要です。特にリムに肉抜き穴があるモデルでは、リムストリップが露出し、紫外線などによる劣化が早く進むことがあります

1年程度で交換が必要になるケースもあるため、タイヤ交換の際には一緒に状態を確認すると良いでしょう。

おすすめの人気ファットバイクを紹介

おすすめの人気ファットバイクを紹介
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ファットバイクと一言で言っても、その出自やコンセプトは様々です。ここでは、信頼性が高く、世界中のサイクリストから支持されている代表的なブランドをいくつかご紹介します。

サーリー(Surly)

アメリカ・ミネソタ州を拠点とするサーリーは、ファットバイクというジャンルを世に広めた、いわば「元祖」とも言えるブランドです。代表モデルの「Pugsley(パグスレイ)」は、モデルチェンジを重ねながら今なお根強い人気を誇ります。

丈夫でしなやかな乗り心地のクロモリフレームが特徴で、過酷な環境でも安心して使えるタフな一台を探している方におすすめです。

サルサ(Salsa)

「ADVENTURE BY BIKE(自転車による冒険)」を掲げる、アメリカのブランドです。マウンテンバイクの世界で高い評価を得ており、その技術を活かした高性能なファットバイクを多数ラインナップしています。フレーム素材にアルミやカーボン、チタンなどを積極的に採用し、軽量かつ優れた走破性を実現しているのが特徴です。

マングース(Mongoose)

BMX(バイシクルモトクロス)の元祖として知られる、アメリカのブランドです。悪路で遊ぶ自転車作りのノウハウを活かし、アクティブなライディングが楽しめるファットバイクを展開しています。反応の良い、正確なハンドリング性能を求めるライダーに適しています。

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コナ(KONA)

カナダのノースショアで、ライダーによるライダーのための自転車作りを続けているブランドです。マウンテンバイクで培った高い技術力に基づき、優れたクッション性とトラクション性を両立したファットバイクを製造しています。乗ること自体が楽しくなるような、魅力的なバイクが揃っています。

これらのブランドは、いずれも自転車という乗り物を深く理解した上で製品開発を行っています

安価な模倣品とは一線を画す、信頼性の高いファットバイクを求めるなら、まずはこれらのブランドから検討してみるのが良いでしょう。

電動アシストファットバイクを買うならこれ!

電動アシストファットバイクを買うならこれ!
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電動アシスト機能が付いたファットバイクは、その重さや走行抵抗といったデメリットを補い、より快適な走行を可能にしてくれる魅力的な選択肢です。ただし、購入する上で最も重要なのは、日本の道路交通法に適合した「電動アシスト自転車」であることを必ず確認することです。

前述の通り、アクセル付きのモデルはバイク扱いとなり、無免許運転などに問われる危険があります。ここでは、法律を遵守した、信頼できるおすすめモデルをいくつかご紹介します。

BRONX BRONX BUGGY

バイクのような個性的なフレームデザインが目を引くモデルです。制動力に優れた前後ディスクブレーキを搭載し、タイヤサイズは20×4.0インチを採用。パワフルな電動アシストに加え、シマノ製の8段変速ギアも装備しており、路面状況に応じた快適な走行が可能です。

専用のロングシートやライトなど、豊富なオプションパーツでカスタムする楽しみもあります。

Shengmilo MX06

500Wのパワフルなモーターを搭載した、モデルです(日本国内仕様に調整されているか要確認)。ハンドル部分には速度やバッテリー残量を表示する液晶ディスプレイを備え、利便性も高いのが特徴。フロントサスペンションも装備しているため、凹凸のある悪路での衝撃を緩和してくれます。

雨天時でも安定した制動力が期待できる、油圧式ディスクブレーキを採用している点も魅力です。

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) e-buggy

アウトドア用品で有名なキャプテンスタッグが手掛ける、折りたたみ可能な電動アシストファットバイクです。またぎやすいU型の低床フレームを採用しており、小柄な方でも乗りやすい設計になっています。

モーターによる前輪駆動とペダリングによる後輪駆動を組み合わせた両輪駆動方式で、坂道でも安定したアシスト力を発揮します。泥除けやスタンド、ライトが標準装備されているのも嬉しいポイントです。

電動アシストモデルを選ぶ際は、デザインや性能だけでなく、国内でのサポート体制や、パンク修理などを依頼できるショップが近くにあるかどうかも事前に確認しておくと、購入後も安心して乗り続けることができます。

ファットバイクに関するよくある質問

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ここでは、ファットバイクの購入を検討している方が抱きがちな、その他の疑問についてお答えします。

タイヤが太いからパンクしにくい?

「タイヤが太い=頑丈でパンクしにくい」というイメージは、残念ながら誤解です。ファットバイクのタイヤも、釘やガラス片などが刺されば他の自転車と同じようにパンクします。タイヤの強度はゴムの厚みや構造で決まるため、太さとは直接関係ありません。

ただ、タイヤのエアボリュームが大きいため、小さな穴が開いた程度のパンクであれば、空気が完全に抜けるまでに時間がかかり、ある程度の距離なら走り続けられる場合があります。しかし、パンクしたまま走行を続けるとタイヤやリムを傷める原因になるため、早めの修理が不可欠です。

予備のチューブやパンク修理キット、特に大容量の携帯ポンプを携行しておくと安心です。

メンテナンスは大変?

ファットバイク特有のパーツ(タイヤ、チューブ、ホイールなど)は、一般的な自転車店では在庫がない場合が多く、取り寄せに時間がかかったり、そもそも修理を断られたりする可能性があります。この「パーツの入手性の悪さ」と「コストの高さ」が、メンテナンスにおける最大のネックと言えるでしょう。

一方で、日々のメンテナンス自体は他のスポーツバイクと大きくは変わりません。定期的な空気圧のチェック、チェーンへの注油、車体の清掃といった基本的な手入れを自分で行うことで、自転車を良い状態に保つことができます。

特に、泥道などを走った後は、汚れを放置するとサビや部品の劣化につながるため、こまめな清掃を心がけることが大切です。

体重が重くても乗れる?

「タイヤが太いから体重が重い人でも大丈夫」と考える方もいますが、これも一概には言えません。一般的な自転車は、乗員の体重を65kg前後を基準に設計されています。ファットバイクも例外ではなく、特に安価なモデルでは、タイヤは太くてもホイールのリムやスポークの強度が体重を支えきれない可能性があります。

本格的なメーカーのモデルであれば、より高い強度で設計されているものもありますが、購入前には必ずメーカーが公表している推奨体重やスペックを確認することが重要です。

Q&Aにもヒントがたくさんありますので、参考にしてください。

【総括】ファットバイクは危ない?後悔しない選び方

この記事では、ファットバイクにまつわる様々な疑問や不安について、解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめておさらいします。

  • ファットバイクが危ないと言われる主な原因は、一部の安価な模倣品や違法な電動モデルにある
  • 安価なモデルはフレームやホイールの強度が、不足している可能性がある
  • アクセル付きの電動モデルは日本の法律上バイク扱いで、無免許運転になる危険がある
  • 多くのファットバイクはハンドル幅が広く、「普通自転車」の規格外である
  • 普通自転車でないため、原則として歩道は走行できない
  • 最大のメリットは、雪道や砂浜も走れる圧倒的な走破性
  • デメリットは車体の重さ、走行抵抗、パーツのコスト、駐輪問題など多岐にわたる
  • デザインの評価は主観的で、「ダサい」と感じるか「カッコいい」と感じるかは人それぞれ
  • 街乗りは不可能ではないが、ストップ&ゴーの多さや取り回しの悪さから、万人には向かない
  • 走行が重く感じたら、まずタイヤの適正空気圧をチェックすることが基本
  • タイヤの寿命は3~5年が目安だが、使用状況や保管環境で大きく変わる
  • 購入するならSurlyやSalsaなど、信頼できる専門ブランドのモデルが安心
  • 電動アシストモデルは、必ず日本の法律に適合したものを選ぶ
  • 「太いからパンクしにくい」「体重が重くても平気」というイメージは、誤解である
  • デメリットを十分に理解し、それでも乗りたいと思える情熱があるかが購入の決め手となる
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